今回のインタビュー記事は、以前「あの街不動産」さんにおこなって頂いた、
リノベの一歩横浜(株式会社一歩)代表佐藤のインタビュー記事を、
お伝えしきれなかった内容を含め、一部修正・加筆して改めてお送り致します。
元々のインタビュー記事は「あの街不動産」に掲載されております。
□「中古物件 + リノベーション」で、価格を抑えたオンリーワンを叶えたい
Q : 一歩さんには”ワンストップリノベーション”をお願いできるとのことですが、
ワンストップリノベーションとはどういったものなのでしょうか?
A : 中古物件探しからリノベーション後の引き渡しまで、一つの会社で行うことです。
通常では物件探しは不動産仲介会社さんに、
リノベーションの企画や施工はリノベーション会社さんにと
別々にお願いする必要がありますがそれを一つの会社でやりきることができます。
Q : なるほど、一つの会社に全てお願いできるとなると要望も伝えやすくスムーズに進められそうです。
では、佐藤さんはどういったきっかけで「株式会社一歩」をご創業されたのですか?
A : 画一的な新築物件が並ぶ中で、家に人が合わせるのではなく、
「人に合わせて住まいを創る方が本質的」と思ったからですね。
しかもそれを私のような普通の人でも支払る価格にしたかったので、
注文住宅ではなく中古物件&リノベーションという形が最適だったんです。
創業する前は不動産の売買仲介の仕事を中心にしていたのですが、
当時は日本経済が新築至上主義だったので新築戸建てを多く販売していました。
初めて物件の購入を検討される30代前半の方をお客様とすることが多かったのですが、
次第に、若い方でも新築を買えるようにパワービルダーが大量生産をして、
いわゆるローコスト住宅が登場すると、
新築を買えることが当たり前の時代となりました。
Q : 同じ材料でたくさんの家を作るということでしょうか?
A : 材料もそうですが、前提となる間取りから全く同じで、
左右前後に反転させたものが並ぶことが当たり前でした。
なので物件を探しにきたお客様は初めこそワクワクするものの、
何件見ても中身は同じ家なので感動が薄れていくし、
売る側としては販売図面を見るだけで
家のデザインや仕様が分かるくらい同じものが販売されていましたね。
でもそれに少し違和感を感じていたんです。
食べるものも着るものも十人十色で好みがあるのに、
家はみんな同じだなんて少し変だなって。
一生に一度かもしれない、35年ものローンを組んで買うものなんだから、
住まいこそ、その人の好みや価値観にあったものであるべきじゃないかと思うようになりました。
売り手の都合で画一的に創られた新築やリノベ済み物件の中から住まいを選ぶより、
好きなエリアの中古住宅を買って自分好みにリノベーションしたほうが、
もっとワクワクする住まい探しが出来ると思ったんです。
Q : そこでオンリーワンのリノベーションにご興味を持たれたんですね。
A : そうなんです。でも、オンリーワンの家になったとしても、
例えば注文住宅のように金額が高額になり過ぎてしまうと、
私がお手伝いをしたい、「初めてマイホームを購入される若いお客様」
には手が届かなくなってしまうんですよ。
なので新築よりもリーズナブルな中古住宅を活用して、
それに自由で楽しく思いっきりリノベーションをすることで、
トータルの価格は新築よりも安く、可能な支払額で、
かつ自分好みの住まいを手に入れることが実現できると思い、思い切って創業したんです。

□無垢材を使用して、おしゃれで快適に。お客様に喜ばれるのは前代未聞の定額フリープラン。
Q : オンリーワンの暮らしを実現する上で、こだわりのポイントはどこになりますか?
A : まず一つは「無垢材を使用すること」ですね。
リノベの一歩横浜のリノベーションでは基本的に丸太からそのまま切り出した無垢材を使用します。
一般的なフローリングは中身がベニヤ板になっていて、
張り合わせることで強度をだし、表面に木目調のビニールシートを貼っています。
これだと安価ですし、加工も手入れも楽になります。
しかし、木目に見えるその表目は、結局はビニール質となり、
人の肌が触れている部分も結局はビニールなので、
夏はベタベタするし冬はとっても冷たくなってしまうんです。
それに対して、生の木である無垢材を使うと木は自然の調湿作用を発揮してくれます。
冬は湿気を吐いて痩せますし、夏は湿気を吸って膨らみます。
これを私たちは「呼吸」に例えて、「この住まいは生きている」と表現します。
本物の木である無垢材を使うと、
夏は汗でベタベタしないし、冬は木独特の柔らかな暖かみがあります。
自然な調湿作用であったり、人の肌がふれる所の心地よさを感じることができるんです。
弊社にお問い合わせをいただくお客様も初めは無垢材のことなんて全く知らないのですが、
ショールームなどで実際に見て、触れていただくと9割以上のお客さんは無垢材を選ばれていますね。
無垢材と一括りにいっても木によって様々な特徴があります。
針葉樹と広葉樹どちらを使うかによっても、
手入れや使用感が変わってくるので一つ一つ見ながら好みの一枚を選んでもらいます。

Q : 木材一つでこんなにも奥が深いとは思いませんでした…。
自分の好きなものが選べると思うとワクワクしてきます!!
A : 一歩で無垢材を使用しているのも私が無垢材に一目惚れをしたことがきっかけなんです。
人間も自然の生き物なので、機械や電気の力に頼りすぎず、
自然本来の力で快適になることができる点はとても気持ちの良いものです。
リノベの一歩横浜では、777HOUSE(スリーセブンハウス)というパッケージプランを設けています。
といっても一般的によく見る、決められたパターンの中から選ぶだけのセレクト型ではありません。
777HOUSEでは完全に自由に間取りを決めることができ、
価格は50平米~99平米まで5平米を単位として定額を設けています。
創業当時はパッケージプランを作らずにゼロから打ち合わせをしていたのですが、
打ち合わせが盛り上がるにつれて予算をオーバーしてしまうことがどうしてもありました。
そうなると、夢を叶えるための楽しい打ち合わせから一転して、
どの部分の予算を削減するかを話し合うという、
大変つまらない打ち合わせをする必要が出てきてしまうんです。
それが嫌で、フリープランかつ定額制という777HOUSEを始めたんです。

Q : なぜここまで低価格で行なっていただけるんでしょうか?
A : 現在一歩では、出来るだけ少数精鋭主義で頑張っています。
従業員を増やせば増やすほど、
その分お客様から利益を取らなければいけなくなってしまうので、
低価格を実現できなくなってしまうんです。
それとエリアも「地元横浜」を中心に、川崎・横須賀・湘南エリアなど、
信頼できる職人さんがカバーできる範囲に限って営業しています。
そうすれば、一歩の理念や実現したい世界に共感頂いている職人さんにいつもお願い出来るので、
価格や品質が一定に保たれるメリットがあります。
また、無垢材などの高級素材も、こちらも一歩の想いに共感下さる商社さん等が、
出来る限りの低価格を実現してくれています。
費用をかければオンリーワンの家を作ってくれる会社は世の中にたくさんあります。
でも私は、売買仲介の仕事をしていた時からお手伝いしていた30代前半の若い世代の皆さんに
「同じ予算でこんなマイホームが買えるんですよ」
「もっとワクワクする住まい探しがあるんですよ」というものを提供したかったんです。
□次の目標は、新しい選択肢「ワンストップリノベーション」を多くの人に届けること
Q : 今後、目指している姿などはございますか?
A : 住まい探しの選択肢を増やしてもらうために、
「ワンストップリノベーション」をもっと広めていきたいと思っています。
自分では今の仕事を不動産屋さんでも建築屋さんでもなく、
ワンストップリノベ屋さんという第3の道を作っている意識でやっています。
中古物件探しと、住宅ローンと、リノベーション全てのプロという存在ですから。
初めて家を買うお客様は、始めに物件のポータルサイトを見ることが多いと思います。
そうすると、新築分譲住宅やリノベ済みマンションばかりが出てきて、
「不動産ってこういうものなんだな」と漠然と思い込んでしまい、
その中から自分の条件に合うものを探してしまいますよね。
でもワンストップリノベーションの認知がもっと広まって行けば、
マイホーム探しの選択肢として初めから好きな場所の中古住宅を買って、
自分好みにリノベーションするという新しい道が提供できると思うんです。
不動産屋さんと建築屋さんのいいとこ取りができて、
フラットな状態でお客様の要望に合わせていける会社があることを
知ってもらえるように頑張っていきたいです。
そうして、日本中が「中古を買って自分好みにリノベーション」で、
もっともっとワクワクすることが出来たら最高ですね。

リノベの一歩横浜(株式会社一歩)
代表取締役:佐藤竜也
取得資格:宅地建物取引士・二級建築士・二級FP技能士・CPM(米国不動産経営管理士)